すべてりんく

芭蕉の袖があの細道でふれていたのでしょう。

あの旅人さえも見たことのない美しい月を
雲が大好きな松島の少年は探しに旅に出ていきました。
祖国を離れ、家もなく、乗るのは大きな馬でなく
四つの小さなタイヤがついた板。

やぶれたジーンズを何度も縫って、
いとしの娘に灸をもらい、
ベルトの色も新しく。
仮宿は既に引き払い、
海を越え来たこの部屋すらも出て行きました。
少年が住んだあの家も今はまた誰かが住み、
私のこの部屋でさえ、次はまた行き交う旅人が住むんだろう。




おくの細道が昔から好きだった理由が
なんだかわかったようなこんな日は、
その細道がどこまでも続くことを考えながら
旅人との再会を心待ちにしながら散歩すれば、
私もまた旅人なり。




月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。
舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、
日々旅にして旅を栖とす。
古人も多く旅に死せるあ り。
予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、
漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、
去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、
やゝ年も暮、春立る霞の 空に白川の関こえんと、
そゞろ神の物につきて心をくるはせ、
道祖神のまねきにあひて、取もの手につかず。
もゝ引の破をつゞり、笠の緒付かえて、
三里に灸す ゆるより、松島の月先心にかゝりて、
住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、
 草の戸も住替る代ぞひなの家
面八句を庵の柱に懸置。

2 comments:

  1. 芭蕉が背中押してくれてるってばよ。歴史に残る俳句の一つをこさえてみせるぜ。

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  2. 芭蕉さん
    肩がちぎれる
    ヨーロッパ

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